かえつ有明 帰国生説明会でも人気沸騰!

Taxonomy upgrade extras: 

10月17日(土)かえつ有明の帰国生説明会が行われた。以前は仕切りを取り払った会議室で行われていた説明会が、もっと大人数を収容できるかえつホールで行われるようになり、今回はそのホールもほぼ満席になるという盛況ぶりである。

人気の秘密は何か。一つは、英語の授業のレベルの高さである。特にオナーズクラスでの哲学授業は有名で、国際バカロレアのTOK(Theory of Knowledge)を熟知した先生のファシリテートによる、生徒の活発な議論が展開される授業が行われている。

この日の体験授業でも、初めて顔を合わせる子どもたちがペアで考えを伝えあうなど、英語で議論を交わす様子が見られた。しかも内容は、「数」という抽象的な概念について根本的に問い返すもの。ここで詳細までは書ききれないが、Dutson先生の哲学授業のネタは無尽蔵である。

かえつ有明の英語の強みは、Native講師だけではなく、日本人講師もオールイングリッシュの授業が行えるところ。しかもクリティカルシンキングを採り入れた、考える授業。かつて自ら帰国生であった教員が3名いることに加えて、留学経験者や海外滞在歴の長い教員が多く、英語での授業は自在なのである。

この日の説明会は、予定を遥かに上回る参加者が来校した。体験授業が予定していたクラスだけでは収まらないことが分かると、すぐさまクラスを増設。元帰国生の筒井先生がテキストなしでもオールイングリッシュの授業で即座に対応しているのが印象的だった。

もう一つ、かえつが帰国生に人気がある秘密を挙げるならば、それは、多様性を許容する学校文化だと言ってよいだろう。帰国生が多いためにそのような学校文化が形成されるのか、もともとそのような文化があるから、帰国生が増えてくるのか、おそらくその両面だろう。

多様性の許容というと、何でも許されてしまうようなイメージを抱きがちだが、そうではない。コンテクストに依存したり周囲の空気に流されるのではなく、自分の思いを論理的に表現しながら、相手との違いを明確化する根気強い言語化作業が必要なのである。それが意識化されないと、「多様性が大事だよね」という画一化・ステレオタイプに陥ることになる。

帰国生が帰国生らしくいられる環境というのは、一朝一夕に出来上がるものではない。帰国生とか国内生という括りを超えて、教員が生徒一人ひとりの違いに向き合い、その声を聞こうとする姿勢にこそヒントはある。それが日常的に行われているところがかえつ有明のもう一つの魅力なのではないだろうか。