「理想の教科書」は、だれにとっての「理想」?

 東京大学大学総合教育研究センターは2012年2月6日、講義をインターネット上に公開するシステム「理想の教科書(Todai-eTEXT)」に、参加者同士が議論したり質問したりできるコミュニケーション機能を追加した。       日本経済新聞(2012/2/7 23:00)より 

◇ 講義が公開されるのはよいことです。MITやUCなど、アメリカの大学の授業が数多く公開されているのに対して、日本の大学の講義公開はずいぶん遅れています。記事によれば関連資料などが講義動画とともに表示されるということなので、便利なテキストではありそうです。

◇一方で、ICTを利用している目新しさ以外には、発想として新しいものは感じられません。ハイパーテキストが現実のものになりつつあった20年前からすでにマルチメディア教材は様々なものが開発されては消えていっているのですから。

◇何をもって「理想の教科書」というかは難しいですね。一見親切な教材であっても、それが逆に生徒・学生の考える力を奪うということもあり得るでしょう。

 

タグ: