かえつ有明 説明会  上昇を続ける人気のわけ

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◇9月7日(土)、かえつ有明で学校説明会がありました。午前中は一般受験生向け、そして午後は帰国生向けで、それぞれ体験授業も同時開催されました。

◇午前午後ともに、途中で席が増設されるなど、受験生が激増した昨年の説明会以上の来場者数で大盛況でした。昨年大ブレイクしたかえつ有明の人気は、落ち着きを見せるどころか、ますます勢いを増しています。この理由は一体どこにあるのか、考えてみました。

◇進学実績が良かったことは、言うまでもありません。学力を伸ばしてくれる中高一貫校として、いくつもの雑誌に取り上げられました。サンデー毎日5/26号ではランキングの第1位、週刊ダイヤモンドの6/1号では第23位、週刊東洋経済7/6では第3位に、それぞれ名を連ねています。

◇しかし、説明会に参加して話を聞いている限り、意外にも大学合格実績の話はほとんどありません。むしろ、生徒の精神面や学習プロセスに言及した話が多いことに気付きます。

  •  意見が主張できて、理由が言える生徒像( I think ・・・    Because・・・)   
  • 男子と女子のそれぞれの成長の違い、学習の仕方についての男女の傾向
  • クリティカルシンキングを取り入れたサイエンス科などの授業

等々・・・・・

◇大学入試を軽視しているわけではないのは、学生チューターと学校の先生、予備校講師から形成される大学受験対策チームによって、放課後学習支援体制ががっちりと組まれていることからも明らかです。しかし、その部分は、かえつ有明にとってことさらにアピールするまでもない、当然の学習環境になっているようです。

 

◇説明会に生徒が登場し、担任の先生がインタビューするスタイルも、主役が生徒であることを強く印象づけました。午前中の説明会は、生徒たちは授業を受けている時間です。したがって、生徒が休憩時間となる、わずかな時間に会場で話をしてもらうわけです。リハーサルをする十分な時間もないはずですが、あえて生徒インタビューを行うところに、かえつ有明の自信が伺えました。つまり、生徒と先生とのコミュニケーションが良好であるという証拠です。

◇先生は必ずしも「模範的な」生徒を選択しているわけではありません。どちらかというと、茶目っ気のある、人前でも物怖じしないタイプの生徒を前に出しています。ですから、時折先生も予想しなかったような答えが返ってきて、会場を沸かせるのです。

◇午前も午後もこの生徒インタビューのパートが一番保護者の笑いを誘っていました。時々出る生徒の本音、それを半分はらはら、半分嬉しそうに見守るインタビューアーの先生の姿が何とも微笑ましい感じでした。

 

◇午後に実施された帰国生の説明会の後、副校長の石川先生が待合室で体験授業を待っている帰国生達が、おのおのKindleや原書を取り出し、読書している姿が印象的だったと話されていました。 

◇さりげない気づきですが、このようなまなざしこそが、かえつの人気の秘密でしょう。次代を担う子どもたちの未来がどうなるのか、またどういう未来を創るべきなのかを見つめているからこそ、子どもたちのほんのわずかな変化に気付けるのです。道理で、学校の過去の進学実績よりも、生徒の未来の成長に話がフォーカスされるわけです。説明会に行けばその学校の雰囲気が分かるとよく言われますが、それはこういうことだったのですね。