【大学合格実績から見るグッドスクール ①】かえつ有明 

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かえつ有明の校舎2階ラウンジ前には、今年の卒業生が合格した大学の一覧が掲示されている。21世紀型教育を実践しているかえつ有明ではことさらに大学合格実績だけを前面に打ち出したりはしないが、早慶上理が前年比190%の伸びとなるなど、同じ時期の掲示板の短冊の数が毎年増えてきていることが視覚的にも確認できる。

 かえつ有明の今年の大学合格実績は、早稲田大17名・慶應義塾大14名・上智大10名・東京理科大27名と、いわゆる早慶上理の4大学については昨年比190%の伸びとなっており、卒業生数の約50%の数に達している。もちろん、難関大学の合格数と卒業生数のレシオを比較することは、あまりにも安直な受験業界の手法であり、学校の良さはそればかりでは測ることはできないが、難関大学における合格が伸びていなければ教育の成果を謳ってもそれは信頼性に欠けてしまう。そういう意味で、21世紀型教育を推進するかえつ有明が早慶上理の合格において、卒業生数の約半分にあたる数に達したことは大きな意味を持つ。

 人数の上昇に加えて特筆すべきことは、早稲田大学国際教養学部に4名の合格を出していることと、国公立大学および理系学部の合格数の伸びである。早稲田大学国際教養学部は、授業がすべて英語で行われ、英語でディスカッションを行う力が求められている学部である。入試では、TOEFL型の英語長文の速読や、英文エッセイなどの対策が要求されることになる。一方で、国公立大学と理系学部の合格を支えるのは、しっかりした大学センター試験対策と理数系科目のサポートである。

 つまり、それぞれの進路を支えるには、多層的な進学指導体制が必須なのである。難関大学進学指導一辺倒の「合格実績の数を伸ばせばそれでよい」という考えではなく、生徒の適性に合わせた進路指導がなされていることを意味する。

 いよいよかえつ有明では、海外大学や東大の実績を含めた本物の教育成果を出すために、「PBL授業×受験指導サポート×グローバル進学サポート」の真価を発揮する段階にさしかかったと見てよいだろう。