キャリア教育ーかえつ有明の取り組み

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2月21日(土)にかえつ有明で「キャリアの日」と銘打ったイベント授業が行われた。中学の各学年がそれぞれ趣向を凝らしたイベントに参加し、自分のキャリアについて考えるきっかけとするイベントである。

中2のイベントを少し見学する機会を得た。総勢50名以上という職業人が集まり、4名1組の生徒チームと対話をしていくというものである。

キャリア教育は中高一貫校がどこも6年間をかけて行っているが、その力のいれ方は学校によってまちまちである。進路指導の言い換えに過ぎないところもあれば、かえつ有明のように、生徒それぞれの将来ビジョンを持たせるためのキャリアという位置付けをして、学校全体として取り組んでいるところもある。

そもそも日本では「キャリア」という言葉を「仕事」や「職業」と同様に捉えている風潮が一部にあるが、学校で実践するキャリア教育は、単に「仕事」や「職業」を知るといったレベルとは質的に異なる。今ある仕事、職業のうちのある割合は将来ロボットや人工知能に取って代わられているかもしれない。そのことも含めて自分の未来を設計していくのがキャリア教育というものである。

かえつ有明では、自分を知ることもキャリア教育の重要な面と捉え、中1の1学期からその取り組みも一方で行ってきた。今回の中2のイベントは、そうした流れの中の一つなのだ。

総勢50名以上の職業人の方々は、すべてかえつ有明の先生の知り合いに依頼して集まってもらったのだそうだ。特に前職で一般企業に勤めていた先生が大勢の知人に声をかけて集めたということだ。

生徒たち4名からなるチームは、それぞれのメンバーが別の職業人に話を聞きにいき、それぞれの取材した内容を持ち寄ってシェアする。情報収集にジグソー法を組み込むのは佐野先生がよく利用する手法の一つ。

私は次の予定が詰まっていたため、生徒たちの質問内容を確認する前にその場を立ち去ったのだが、サラリーとか年収とかを聞いた生徒もいたのではないかと思う。もしサラリーや年収を聞く機会が取れたのであれば、年間の休日数も聞き出して、労働時間あたりの報酬などといった比較表が出来上がる。数学的にもこれは面白いと思うのだが、それともそれは、来ていただいている方に失礼だからNGだったのだろうか。どうだったのだろう…気になる。

今度お会いしたときにはそこをじっくり尋ねてみることにしたい。