ユニクロが「世界同一賃金」を導入

「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングの柳井正会長兼社長は、店長候補として採用した全世界で働く正社員すべてと役員の賃金体系を統一する「世界同一賃金」を導入する考えを明らかにした。海外で採用した社員も国内と同じ基準で評価し、成果が同じなら賃金も同水準にする。(朝日新聞 2013年4月23日)

グローバル人材競争=新興国との戦い=精神的な消耗・・・といった負のイメージがよぎります。実際、就職人気企業ランキングにおいて、ファーストリテイリングが知名度の割に低い順位にあるのは、一説によると、英語社内公用語化を掲げた2012年以来なのだとか・・・。

◇しかし一方で、タイム誌最新版では「世界で最も影響力のある100人」の中に柳井会長が選ばれています。日本人で選ばれているのは、ほとんどただ一人といってよいでしょう。そのタイムの記事ではイギリスのデザイナーから見たユニクロの風通しのよい環境が紹介されています。

..... and I have been given complete freedom to create exactly the sort of designs that I would like.

◇確かに消費者の方から見ても、ユニクロのおかげで随分安くて良いものが購入できるようになりました。海外でも勢いのある展開をしているユニクロが就活する大学生からそっぽを向かれてしまうようでは、「内向きの若者」と評されても仕方がないかもしれません。

◇競争のない社会は停滞します。問題は競争の質です。グーグル社であろうと、IPS細胞の研究であろうと、どこの分野にも競争は起こっています。グローバル競争という言葉の意味を、賃金のフラット化と同様に捉えていてはいけないのでしょう。「世界同一賃金」とは、同じ成果なら同じ賃金ということを言っているだけであって、成果の上げ方については、同じである必要はないのですから。