高校生の論理的思考力テスト
国立教育政策研究所は1日までに、「物事を論理的に考える力」が高校生にどれくらい身に付いているかを測る初の全国テストを来年2月に行う方針を決めた。 企業活動や社会のグローバル化に伴い、相手の主張を的確に理解した上で意見を筋道立てて説明する力が必要になっているため。調査結果は2013年初めに公表し、学校での指導に役立ててもらう。(日本経済新聞 11月2日より)
記事全文はこちら
◇主に出題される問題タイプとして、三つの力が挙げられています。1)図や文章から、規則や定義を読み取る 2)仮説を立てて検証する 3)三段論法などを使って、物事の関係を推察する、の三つです。
◇特定の教科に関係ない題材を使い、論理的思考力を見ようとする背景には、グローバル化が進む国際社会でのコミュニケーション能力の育成を急がなければならないという認識があるようです。
◇グッドスクールと呼ばれている学校では、とうの昔に独自でその分野に切り込んでいます。佼成学園女子ではPISA型入試を実施していますし、かえつ有明では「作文入試」で思考力を試しています。
◇国際社会でのコミュニケーション能力という課題に対しても、英語が単に話せることよりも、英語のロジックを身につけること、あるいはクリティカルシンキングを育成することを想定した指導というのは、すでにいくつかのグッドスクールで実践されています。
◇そういう意味では今回の論理テストは、何をいまさらという感がなきにしもあらずですが、調査に乗り出すということは、思考力に対する関心が高まることにつながりますから、よいことであるには違いありません。