PISAテスト結果と起業家精神との関係

2012年の記事ですが、PISAの数学テストの結果とGEM(Global Entrepreneurship Monitor) の結果を合わせて、下のような興味深いデータを示しているサイトがあります。

http://zhaolearning.com/2012/06/06/test-scores-vs-entrepreneurship-pisa-...  より

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このサイトで明らかにしていることは、PISAの数学テストの結果が高い国ほど、起業する際の能力などに自信を持つ人が少ない傾向にあるということです。

両方のデータは調査の母集団が異なるので、それぞれの結果に因果関係があるとは即座に言えないことに注意するべきですが、数学のスコア(赤いグラフ)が高い国ほど、起業の能力があると思っている人の割合(青いグラフ)が少なくなっていることは分かります。

中でも注目したいのは、青のグラフが一番低い、左から6番目の国。これが日本です。起業に対する自信を持つ人の割合が驚くほど低いですね。よく言えば慎重で謙虚な国民性を反映していると捉えることもできますが、一方でリスクテイクしない(できない)国だということの証でもあります。

マスコミはPISAの点数が低いと大騒ぎしますが、こういう数値が低いことにはあまり反応しませんね。数学のテストであれ、他のテストであれ、そつなく上手にこなすことばかりでなく、人と違ったやり方をする、あるいは人とは違った考え方をする生徒を評価することが、必要になってくるのではないでしょうか。

これからの時代は、学びが楽しくなる、創造的思考力を伸ばしてくれる、そういう学校が求められるはずです。