首都圏模試センター【帰国生入試NAVI】―帰国生教育情報の質的転換

首都圏模試センターのWEBサイトに【帰国生入試NAVI】というコーナーが開設されています。

 

これまで帰国生に対して提供される情報というのは、主に応募倍率や入試科目などといった、要項に掲載されるようなデータばかりでしたが、首都圏模試センターの帰国生入試NAVIでは、帰国生が授業を受けている教室に実際に入って取材をしているという点で、これまでの受験情報とは一線を画した情報提供の試みだと言えます。このような取材に対応できる学校は、授業やカリキュラムに自信があるということの表れですから、帰国生保護者にとって大いに参考になるサイトです。

もともと海外に住んでいる保護者の関心というのは、国内の受験生保護者とは異なることが多く、偏差値的な指標というのはあまり参照していないように感じられます。海外にいながら学校の中身を知る手段はほとんどが口コミなのです。海外の日本人ネットワークでは、通学している内部生しか知りえないような情報が行き交っています。偏差値表が国内のように通用しないのは、海外に住んでいることによる情報不足のせいなのではなく、むしろ実際に学校に入学した人からの良質な情報が入ってくるからだと考えられます。

帰国生受験のマーケットで、授業やクラスの質的なものを伝える記事が書かれ始めたというのは、数値データにはない何かを伝えようとする動きで、ようやく海外帰国生の保護者が信頼すべき受験情報の媒体が誕生したと言えます。脱偏差値=脱20世紀型教育の流れは帰国生の方からも確実に進行していくということができましょう。