グローバル進学推進のためのプレミーティング

◇本日、海外進学のエキスパートである国際交流部のS先生と打ち合わせをし、21会校のグローバル進学体制推進への協力を取り付けることができた。

まだ内々の話で、これから各方面の調整が必要だとは思うが、情報の発信などにおいて強力なリーダーシップを発揮していただけそうである。

軽く30分程度の打ち合わせのつもりが、気付けば2時間近くも話し込んでしまった。話の内容は、多岐に及んだが、なかでも盛り上がったのは、今後ますますグローバル化の波にさらされていく日本の教育制度についてであった。

折しもつい先ごろ公表された早稲田大学の外国学生の入試要項の変更点についての話をきっかけに、これからの大学進学のあり方や、生徒の進路指導(国内であれ海外であれ)をする際のバックアップ体制などで大いに語り合った。

早稲田大学では、今年から、外国学生の入試出願条件に国籍の制限を加えていない。これは、日本人でも他の要件を満たせば出願できるということを意味している。数年前からGlobal 30のプログラムが広がり、留学生のためのプログラムを帰国生が受験できるという実績が積み上がってきたが、いよいよここまできたかという感じである。ついでにいうと、「外国の学校で学んだ者」といった条件も書かれていない。「外国の教育制度で学んだ者」というのが外国学生の定義である。したがって、日本国内のインター校の生徒は早稲田大学の「外国学生」入試を受験できる可能性がある。

外国学生の定義をこのように拡大する背景には、本当の意味での外国人留学生の獲得に苦労しているということがあるのだろう。東大のプログラムですら、アジアの優秀な留学生にとって滑り止めになっている現実がある。

もあれ、ことは大学にとどまらない。中学高校にとっても他人事ではないはずだ。動きの早い学校はすでに、海外進学指導体制をつくり、外国籍の生徒受け入れにも積極的だ。

これからの社会においては、終身雇用幻想のモデルをいったんリセットして、モビリティを前提とした新しい制度設計をしていく必要があるのではないだろうか。制度自体が膠着していては市場からどんどん置いてきぼりを食うばかりである。

そんな予感を覚えるミーティングであった。