かえつ有明 思考力テスト対策講座プレミーティング

今週末の7月4日(土)にかえつ有明で学校説明会が実施される。説明会と同時開催される思考力テスト対策講座の打ち合わせに参加させていただいた。

 写真は、昨年実施された思考力テスト体験講座の様子

思考力テスト講座の題材としてサイエンス科の山田先生と大木先生が議論していたのは、「ファクトとオピニオン」について。サイエンス科が重視しているスキルの一つだ。

「事実と意見」と表現せずに、あえて外来語として表現するのは、日本語に訳したときに抜け落ちてしまうニュアンスがあるからである。「ファクト」として定義される内容を厳密にしておくことによって、子どもたちの言葉の世界に一つの秩序を与えていくのだ。もちろん、実際の運用場面では、「事実/意見」という言葉を使っていくわけだが、何をもって「事実」と考えるのかといった認識についての議論をここではあえて避けておくのだという。やがて年齢が上がると、そこはTOK型哲学授業で扱う領域として接続することになる。中学生までの段階では、「ファクト/オピニオン」を区別することが大切なスキルなのだ。

しかし、この二つを分類すること自体が最終目標であるわけではない。自分の「意見」をバックアップするために「事実」を収集するという観点を持つことが大切であるという。すなわち、意見が言えるという目的のために、事実を使うのだ。

当たり前だと思われるかもしれない。しかし、従来の日本の教育でこんなことが意識されていただろうか。大学入試を見ても、意見を述べることが求められるのは小論文くらいのものだが、これとて、書き方のテクニックとして矮小化されてしまっているのが現実だ。つまり、何かについての意見を述べるということが日本の教育ではトレーニングされてこなかったのだ。

かえつ有明では「I think.... because....」の言える生徒の育成が標榜されている。それは単なる標語ではなく、サイエンス科の実践的トレーニングによって裏書きされているわけだ。

7月4日の思考力テスト体験講座では、自分の意見を述べる子どもたちの姿がたくさん見られるに違いない。当日の参加も可能であるはずなので、都合のつく方は足を運んで実際にご覧になってみるとよいだろう。