文化学園大学杉並の取材を終えて BC州カリキュラムの卓越性
◇文化学園大学杉並で開設される新しいコースを取材する機会を得た。日本の中高におけるグローバル教育のモデルとなる画期的なコース内容である。
◇詳しくは21会サイトの次のページで確認していただきたい。
◇取材をきっかけにして、ダブル・ディプロマの中身であるカナダのブリティッシュコロンビア州のカリキュラムを参照した。その結果分かったのは、最新の教育理論の知見を組み込み、かつそれらのリソースを完全にオープンにしている点においてIBを凌駕している可能性があるということである。
◇カリキュラムに関する情報は基本的にすべてBC州の教育省ホームページから得られる。IBの場合は、IB加盟校のメンバーでないと見ることのできないサイトに情報が集約されているため、一般では入手できない資料や情報もある。かつてはこういったExclusiveな状況がかえってIBの優位性を印象づけることに寄与していたかもしれないが、今となってはこれが逆に情報のアクセスビリティを下げてしまい、ともすると足かせになってしまうのではないかと余計な心配をしてしまう。それほどBC州の情報はオープンである。
◇教科構造もタキソノミー的な思考レベルにおいて捉えられていることが一目瞭然である。例えば、English12という科目のReading Comprehensionでは、次のような図とともに、Readingのカテゴリーについて説明がある。
http://www.bced.gov.bc.ca/exams/specs/grade12/en/12_table_categ.pdf より
◇しかもこのカテゴリーが最終試験においてどの程度の比重で評価されるかということまで明確に示されているのである。
http://www.bced.gov.bc.ca/exams/specs/grade12/en/12_table_description.pdf より
◇このように教科を構造的に示すことは、IBももちろん行っている。ただし、用語の定義など、より「ユーザーフレンドリー」な仕様になっているのがBC州カリキュラムの特長だと言えそうである。