【合格実績から見るグッドスクール③】順天

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スーパーグローバルハイスクール(SGH)として指定を受けた順天は、今年で創立180周年を迎える伝統あるグッドスクールである。グローバル教育の充実ぶりはもちろん、数学やサイエンスに対する取り組みも、「順天求合」という建学の精神を受け継いだ本格的なものである。その成果が2014年度の合格実績にも表れている。

2014年度は、国公立に33名、早慶上智理科大に93名が合格。ICUやGMARCHを加えると331名の合格実績である(データは順天ホームページから)。

この合格実績の伸びはどのような教育に支えられているのか。

まず直接的には選抜クラスのカリキュラムが挙げられるであろう。中高一貫校の特色を活かし、難関国公立を目指すクラスの存在は大きい。

また、高校になると時間数が多くなる課外講習も効果を上げているはずだ。高3では「英語」「数学」「現代文」「古典」を160分×年間37回実施するほか、予備校のサテライト講座や夏期・冬期などの講習が用意されている。

 

さらに、高校1年生から高校2年生にかけて、土曜日を利用したテーマ研究のゼミを行っている。このゼミを通して探究心が育まれ、受験に向かうエンジンになっている。生徒が学部を選択する上でも大きな影響を与えているはずだ。

中学生では、自ら学習する姿勢を身につける目的で、「スクールステイ」という短期間の寄宿舎生活を何度も体験する。充実した自習ブースで仲間とともに学ぶ体験がプログラム化されていることは、受験に必要な克己心にもつながっているであろう。

順天のホームページを覗いてみると、その他にもさまざまな取り組みがなされていることに気付く。教育の中身をこれほど惜しみなく披露している学校も珍しい。180年の伝統のなせる自信の表れであろうか。

2013年度からは、SクラスとEクラスという新しい取り組みを開始した。そのエッセンスは昨年の順天文化祭を取材した記事(21会サイト:本間勇人氏と松本実沙音氏による執筆)にまとめられているので、ご参照いただきたい。

 順天 自然と社会と自己の均衡点(1)

 順天 自然と社会と自己の均衡点(2)

 順天 自然と社会と自己の均衡点(3)

 
これまでの伝統に支えられた数々の教育の試みと、SGHの指定を受けたことで加速するグローバル教育は、順天をさらに高いステージへと向かわせるであろう。大いに期待できるグッドスクールである。