5月29日 21会カンファレンスの意義

5月29日(金)に富士見丘学園で21会会員校によるワークショップが開催された。問いのレベルを明確に意識した思考力テストのプロトタイプが各校のSGT(スーパーグローバルティーチャー)により検討された。

 

 実際の入試問題を通して問いのレベルを検討、さらにIB型思考を問う問題を自分たちで作成していこうという試み。これまで難易度という軸と出題分野というカテゴリーでしか語られなかったテスト問題に、「知のコード」や「思考のコード」といった、「問いのレベル」を設定したモデルを示そうとする点が革新的である。

ワークショップの詳細は、21会サイトにまとめられているので、そちらをご参照いただきたい。

今後の社会において高次の思考力がますます求められるようになることは明らかであるにも関わらず、日本の大学入試問題にそのような思考力を見ようとする入試問題が少ないことは周知の事実。

 21会のSGT集団は、今回のワークショップで、これからのテストの方向性を示唆した。アクティブラーニングが機能するためには、何を評価するのかを明確にしておく必要があるだろう。とすれば当然評価の基準も必要になる。それをコード化し、それに基づいた思考力テストを行おうというのが21会の論理であり、それを実践してしまうのがSGT集団である。

 21会校のSGT集団の動きは早い。大学入試改革が実施されるより前に、中学入試において大きな入試問題改革の動きが実質的に進んでいくことになりそうだ。