グッドスクールを紹介していきます
◆私たちの誕生のルーツは、誕生日にあるのは当然ですが、人生のルーツはというと、思春期という人生の第1関門を自ら乗り越えたときではないでしょうか。
◆ですから、ふと思い出す楽しい体験や辛い体験は、中高時代が多いのではないでしょうか。友情と恋愛、将来のことや探し求める道。そのことについて悩み、語りあう青春時代は、やはり思春期の時代ということになるでしょう。
◆この時代に体験したことや考え抜いたことこそ、人生の種そのものであると言っても過言ではないでしょう。
◆ということは、どんな場所、どんな人、どんな師、どんな体験と出会えるかは、重要な選択でもあります。それなのに、それほど重要な思春期であるにもかかわらず、私たちは、真剣に自ら選択する行為をとってきたでしょうか。
◆多くの場合は、なぜその中学なのか、なぜその高校なのか、自己決定してきたと断言できる人は少ないでしょう。
◆これは、今となってはとてもおかしなことです。人生のルーツを自分で選ぶことができなかったとしたら、1人ひとりの人生は、一体だれのものなのでしょうか。読み・書き・計算という誰でも公平に同じ知識を勉強し、その知識の多寡と定着度を競い合ってきた、20世紀型教育の場合は、原則学校の構造やタイプは同じだと前提されていたのでしょう。
◆しかし、21世紀になって、そうではないと誰もが思うようなってきました。グローバリゼーションとインターネットがもたらした世界の出来事と個人の想いや考えがダイレクトに結びつく時代にあっては、限られた知識の定着など役に立たないのです。
◆常に未知の知識が目の前にあり、どうするのか問いかけてきます。誰かにコントロールされてよいのか、民主化を市民1人ひとりの手で進めなくてはならないのではないか。放射能でさえ、自分で情報を収集し、自分でも計測してみなければならなくなりました。
◆情報はいつもコンティンジェンシーという偶然性と複雑な文脈の塊となって押し寄せます。誰も正解を持っていません。自分で考え、議論し、そのつど最適な問題解決策を発信してく時代です。
◆クリティカルな思考と知識を自ら再構築する創造力と最終的にはそれらを効率よく多くの人とシェアできる市場を創出するイノベーションを生み出すトレーニングが決め手になります。
◆クリティカル、再構築、シェア、イノベーション・・・。これらの大前提は1人ひとり違う視点を持っているということと、にもかかわらず合意を形成できるということです。
◆当然、そうなるとそのようなトレーニングをする場も、それぞれ特色がでてくるはずです。特色がそれぞれあるからこそ、選択ができるのです。
◆21世紀になって、やっと学校を本格的に選択できるようになったとも言えるのかもしれません。このそれぞれの特色をもった学校をグッドスクールと呼びたいと思います。20世紀型の学校は、ステレオタイプスクールと呼んでおきましょう。
◆ステレオタイプ学校は、偏差値と進学実績で選択できます。しかし、グッドスクールはその指標だけでは選択することはできません。授業やイベント、部活といった教育活動のプロセスが全く違うからです。
◆グッドスクールを紹介するとは、特色ある教育活動のプロセスやプログラムの構造を表現するということです。プロセスや構造は、ルールの塊でもあります。ルールはそれぞれのグッドスクールによって違い、違うからこそ特色ある文化をそれぞれ育みます。
◆文化のストックとそのストックをリソースとして活用するステークホルダーの広がりをいっしょにリサーチしていくのが、グッドスクールコミュニティサイトの役割です。