かえつ有明オープンキャンパス 新しい息吹の予感

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5月23日(土)にかえつ有明でオープンキャンパスが開催された。今春東京大学理科1類合格者を輩出するなど合格実績の面でも躍進。注目を集めている同校を大勢の小学生と保護者が訪れ、授業や部活動を体験した。

かえつ有明が新しいチャレンジをし続け、年々人気を上げていることはこのブログで何度も紹介しているが、今年のオープンキャンパスでも果敢な挑戦スピリットが感じられた。

それが最も端的に表れていたのは、カフェテリアで行われた「ミニ説明会」である。

会場を見てまず驚いたのは、会場を縦長に使うのではなく、横に広く使おうという発想である。座談会形式のトークを聞くのにふさわしいようにやや円弧を描くように座席を設置するところに心配りが感じられる。

さらに座談会トークの内容。お決まりの原稿に沿ったような形式だけの座談会ではなく、それぞれの話し手がまさにフリートークを繰り広げる様子は、教員と生徒の信頼関係が確固たるものであることの証左である。

トークはまず今年の大学入試問題を題材にして広がっていった。

新校長の石川先生は、写真を見て小論文を書くという、順天堂大医学部で出題された問題を例にとり、これからの学びでどういう力が必要となるのかを語った。そして、アクティブラーニングと呼ばれている授業スタイルは決して入試問題と相反するものではなく、これからの社会で求められるものが、入試問題にも授業にも反映するのだという、かえつ有明におけるラクティブラーニングの位置づけを明確にした。

その後、実際に試験会場でこの問題に取り組んだかえつ卒業生にマイクが渡される。問題を目にしたときはやはり衝撃的だったそうだが、冷静に考えることができたのは、かえつ有明のサイエンス授業で身につけてきた視点や考えるプロセスが役立ったのだという。

さらに現在高校1年の在校生は、一般生として入学した自分が現在は英語選抜クラスで帰国生と同じように学んでいる体験から、TOK型のディスカッションによる授業、英語で考え英語で表現するプレゼンテーションなどの楽しさを語った。役に立つのはもちろん、楽しいからこそ頑張ることができることを強調していた。

今春かえつを卒業し東京理科大学に進学した生徒は、中学生のときには成績が振るわなかった自分が理系に進学できたのは、日々の小テスト等で細かく自分の成績を追ってくれていた先生方のおかげだったと語る。いわゆるスパルタ式ではなく、放課後学習という制度として受験までのバックアップをしてくれる点がありがたいという。

先生方は最後に生徒たちが6年間でいかに大きな成長を遂げるかについて語った。中学生のときには考えもしない才能が開花したりするこの時代。焦らずに成長を見守り、その成果をたしかに目の当たりにしている先生だからこそ、自信を持って言えることなのだろう。

これだけ大勢の保護者の前で堂々と話ができる生徒が育つというのは、かえつ有明の「I think ... because....」型の教育が成果を上げているということに他ならない。

時に笑いを誘う卒業生や在校生の本音を交えたトークが終わると、カフェテリアのカーテンがすべてオープンされ、グラウンドで部活動体験をしている子どもたちの様子が眼前に現れる心憎い演出まで用意されていた。

座談会終了時に沸き起こった万雷の拍手。これがかえつ有明の今の勢いを象徴しているのではないだろうか。